この本で解ける疑問は?
- 最速で「仕事が早い人」になるためには?
- 社会人5年目までに仕事のスピードが決まる…って本当?
『内定者への手紙 -「仕事が遅い人」と呼ばれないための、10のチェックリスト』とは?
「内定者への手紙…って、就活生向けの本でしょ」
そんな言葉が飛んできそうです。
まずこの誤解を解いておきたい。
本書は「今より少しでも仕事のやり方を改善したい」と思っている人は全員読んだ方がいい!
そう断言できるくらい、普遍的な良書でした。
実はこの本、著者の北野唯我さんの仕事術が赤裸々に記されています。
いわゆる「誰にも教えたくない秘伝のタレ」的なエッセンスまで踏み込んで書かれています。
しかも、もっと驚きなのが、この本、250円なんです。
Kindle unlimitedだと0円。
これ以上ないくらいROIが高い、まさに「ROIお化け」といえる本でした。
ちなみに、私は北野さんの大ファンなので、こんな記事も書いております(笑)よろしければご覧ください。
(画像をクリックすると、PDFが開きます)
- 若いうちはとにかくスピードを追求すべし。スピードは質にも量にも転換させることができる。
- 人の動きは遅くなることはあっても、早くなることはほとんどない。つまり、最初の数年間でゆっくりとしたスピードで働くことに慣れた人は、そのあと早いスピードに慣れるのにかなり苦労する。
■タイミングの速さを上げることが大事
- スピードには「タイミングの速さ」と「タイムの速さ」がある。特に仕事のスピードは、「タイミングの速さ=いつやるのか」で決まることが多い。
- タイミングを速くするためには、3つの「すぐ」を意識する。
①すぐやる
依頼された日に、0.01%でも早くその作業に取り掛かること
②すぐ出す
〆切より早く提出すること
③すぐ答える
その場で暫定回答し、正式回答を期限を切って答えること
■「やる」と言った後は、どうすればよいか?
- Yes, but構文:「やります」+条件
例)やります。ただし条件があります。 - Help needed構文:欲しい手助け+その場で約束
例)〇〇について進め方に自信がないので、XX/XXのMTGで教えてもらえませんか?
■そもそも、根本的にスピードを上げる方法はないか?
- 目標の法則:目標→プロセス→知識で考える
- 分解の法則:これ以上ないほど、細かく分解
- 計測の法則:所要時間を記録→改善
■長期的にスピードを上げる方法はないか?
- 夜は経営者:夜のうちに、明日すべきことを明確にする
- 朝は実行者:昨日の自分から受けた指示をひたすらこなす
いかがでしたでしょうか。
触りだけだと、どうしても伝わりにくいですが、とにかく「北野さんの仕事術やスピードへのこだわり」がクールかつ情熱的に書かれた本でした。
唯一、本当に唯一の懸念があるとするならば、「内定者への」と書いてあるので、社会人の方の手にもちゃんと届くだろうか…届いてほしいな…というところでしょうか。
それくらい良本でした。
所感
仕事が早い人は、タイミングもタイムもこだわる
コンサルティングファームに新卒で入社した日に、偉い人からあることを言われました。
「新卒でも期待値を上回る方法を教えよう。それは"スピード"です」
どうしても、入社したて転職したてのときは、経験曲線が効いていません。
経験が不足しているときに、仕事の「質」で勝負するのは中々厳しい。
でも「スピード」であれば、努力でどうとでもできます。
タイミングを速くする
質はまだまだ40点レベルでも、とにかく早く初版となる資料を作る。
そうすると、赤入れはたくさん入ることになりますが、そのぶん、早いタイミングで軌道修正できます。
とりかかるスピード、初版を出すスピード、この2つであれば、新卒でも十分に勝負できます。
タイムを速くする
一方で、仕事の「タイム」もバカにできません。
少しでも仕事の「タイム」を速くしたいのであれば、「少しでも楽できないか?」と問題意識を持つべきでしょう。
- 「ん、この作業、さっきも3回くらいやったな」
- 「もしかして、ショートカットキーで楽できないかな?」
- 「お、ググったら、何か出てきたぞ」
この3の手間を惜しまないことが大事です。
最初は、調べるのに時間がかかったり、ショートカットキーに慣れるのに時間がかかったりします。
しかし慣れてくれば、特にExcel、Word、Powerpoint、メールなどの作業を圧倒的に速くすることができます。
「もっと楽できる」という事実に、どれだけ気が付けるか?
この感度を徹底的に鍛えることが大切だと思います。