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【要約・書評】『誰もが人を動かせる』森岡 毅

この本で解ける疑問は?

  • リーダーシップは後天的に獲得できるものなのか?
  • リーダーシップの本質は何なのか?
  • どうすればリーダーシップは手に入るのか?

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『誰もが人を動かせる』とは?

私が大好きな著者の一人、森岡 毅氏の新著がついに発売されました。

森岡さんの名を聞くと「マーケティングの本かな?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、今回のテーマはなんと「リーダーシップ」とのこと。

誰もが思いつかないようなマーケティング戦略を立案したあと、抵抗勢力と闘いながら、森岡さんは一体どうやって周りの人間を率いていったのか?

この論点が気になって気になってしょうがなかったので、1ヶ月以上前からこの『誰もが人を動かせる』を予約していました。

待ちに待った本書を早速レビューしていきます。

 

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • リーダーシップとは、人を本気にさせる力のこと。具体的には次の2つの力で構成される。
    ①人々が達成したくなるワクワクするような未来の完成形を描き、それが絵空事ではなく本当に実現できそうだと信じさせる力
    ②その物語の中でその人ならではの特別な役割を演じられると相手に信じさせる力
  • では、なぜリーダーシップを身につける必要があるのか?それには3つの理由がある。
    ①一人ではできないことを実現できるようになるから
    ②最強のスキルによって、劇的に経済的豊かさが手に入るから
    ③興奮と一緒に目が覚める毎朝が手に入るから
  • このリーダーシップをどうやって身につけていけばよいのか?
  • まずは、己の「欲=目的」を見出す必要がある。
    「良い欲=目的」を立てるには、次の3つの条件を意識するとよい。
    ①巻き込みたい人々にとって魅力的で、
    ②集団としての能力を必要とする、
    ③自分自身が本気になれる目的を立てる
  • 次に、リーダーシップを育てやすい環境に飛び込む必要がある。
    その環境の条件は次の3つである。
    ①自分の特徴が「強み」として活かせる環境
    ②「みんなのために自分が何とかしなければ!」と主体性を維持できる環境
    ③広い視野と職責スペースを確保できる環境
  • 同時に、仲間を本気にさせる関係性を築くことを意識する必要がある。
    「仲間を本気にさせる関係性」とは、①同じ目的をそれぞれが自発的に追求する関係性、②お互いの強みを尊重し合える共依存関係のことである。
    以上の関係を築くためにも、相手の根源的な強みをひたすら考えて理解する努力が必要である。

いかがでしたでしょうか。

リーダーシップの本質と構造に切り込んだ、示唆に富んだ本でした。

個人的には、森岡さんの黒歴史が語られた第7章が一番好きでした。

ビジネスの最前線で、己の強すぎる個性と徹底的に向き合ってこられた著者だからこそ書けた一冊なのだと思います。

読み終わった後の余韻がすごい。そんな力強い、熱量溢れる一冊でした。

学び

木を見て森も見るとはどういうことか?

今回の『誰もが人を動かせる』も圧巻でした。

読み終わってみれば、確かにリーダーシップの本なのですが…

よくよく読んでみると、「戦略論と人間科学で、リーダーシップを解き明かした本」とも解釈できます。

人や組織をどうやって動かしていくかが、大筋を捉える戦略眼と人間の深層心理を見抜く観察眼の両輪で描かれている。

戦略眼で大局的に森を見つつ、人間科学で木や枝の細部まで観察し尽くす…そのような著者の力量に圧倒されました。

いつか著者と同じ景色を見れるように、今以上に研鑽を積む必要があるなと痛感しました。

2020年も終わりに近づきましたが、まだこのような良書との出会いが用意されていたとは…

感謝しかありませんね。


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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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