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【要約・書評】『パワーファシリテーション』楠本 和矢

この本で解ける疑問は?

  • 取っ散らかった議論を整理するための秘訣とは?
  • 周囲の意見を効率よく集めて合意形成するための方法は?

『パワーファシリテーション』って?

社会人必須スキルの1つ「ファシリテーション」

「ファシリテーションが大事なんです」と聞いて、異論を唱える人はいないでしょう。

それにも関わらず、このスキルを再現性高く教えてくれる本は数少ないですよね。

そんな類稀な本を今回見つけました。

それが本書『会議の生産性を高める 実践 パワーファシリテーション』です。

 

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • パワーファシリテーションとは、「会議をコントロールする」という感覚を持ち、積極的な「問い」によってメンバーから知恵を引き出し、納得感のある意思決定まで力強くリードすることである。
  • なぜファシリテーションが必要か?
    第一に、コミュニケーションは、企業活動の生産性に直結するから。
    第二に、異質な知の活用と統合は、今後の最重要テーマの1つだから。
    第三に、ゼロから1を見つけ出す行為こそが、人間の役割だから。
  • では、パワーファシリテーションに必要なスキルは何か?
    ①議論の構成をデザインできる
    目的達成のために会議のゴール、プロセスを設計することができる
    ②アンテナを立て、問いを立てられる
    議論の状況を把握することで、議論を正し、促進する問いが繰り出される
    ③出てきた意見を整理できる
    導出された意見を整理し、納得感のある意思決定ができる
    ④グラフィックを効果的に使える
    議論内容を可視化することで、効果的に議論を促進することができる
    ⑤議論のスタックから抜け出せる
    議論の停滞、対立の状況を整理し、合意形成に進むことができる

以上が本書の全体像です。

上述の①~⑤について、実践的なノウハウが体系的に記されています。

中でも、②で書かれていた「4本のアンテナで問いを立てる技術」は、明日から試せる効果抜群の内容でした。

「いやー、そうはいっても実際は難しいよね」と思えるようなことまで丁寧に解説してある、痒い所に手が届く本です。

ファシリテーションに課題感をお持ちの方には絶対に読んでほしい一冊です。

学び

ファシリテーションは理論と実践の両輪で学ぶ

ファシリテーションの「実践知」は、間違いなく今回ご紹介した『会議の生産性を高める 実践 パワーファシリテーション』がオススメです。

しかし、実践知を使うには、理論を知っておかねばなりません。

野球に例えると、実践知は具体的なテクニック、そして理論は「ルール」そのものです。

この「ファシリテーションのルール」を学ぶのにうってつけの本があります。

それが『ファシリテーションの教科書』です。

ファシリテーションに必要な「しこみ」と「さばき」のお作法がロジカルかつ体系的にまとまっています。

【1枚でわかる】『ファシリテーションの教科書』グロービス - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで

 

個人的には、最初に『ファシリテーションの教科書』、次に『会議の生産性を高める 実践 パワーファシリテーション』の順番で読むと、理解度がグッと高まると思います。

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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