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【要約・書評】『アイデアのつくり方』ジェームスW.ヤング

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この本で解ける疑問は?

  • 「アイデアを出せ」と言われるけど、何も思いつかない…どうすれば?
  • 色々な思考法があるけど、アイデアを出すために最低限押さえておくべき本質的なコツは何?


https://www.amazon.co.jp/dp/4484881047

『アイデアのつくり方』って?

「もっと早く出会いたかった」

「でも、このタイミングで出会えて本当によかった(今、この瞬間が、一番"早い"ですからね)」

この本を読み終わった時の心の声が、ふと漏れ出してしまいました。

まだ3ヶ月しか経過していませんが、今のところ「今年出会った本の中で、最も感動した本」でした。

論より証拠です。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • アイデアをつくる原理原則は2つある。
    • 第一に、アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせであるということ。
    • 第二に、新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性を見つけ出す力に依存するということ。
  • アイデアをつくるためには、次の5段階を欠かさずに踏む必要がある。
    • 【第一段階】資料を収集する
      ⇒特殊資料
       直近で向き合うべきテーマに関連する資料を深く掘り下げて読み込む。
      ⇒一般資料
       日ごろからあらゆる方面のどんな知識にも貪欲にアンテナを張っておく。
    • 【第二段階】資料を噛み砕く
      ⇒色々な要素を一つ一つ心の触覚で触ってみて、並べてみて、
       向きや明るさを変えてみて、関係を探し出す
      ⇒何か少しでも思いついたら、不完全でもいいから書き留めておく
    • (絶望状態)
      ⇒何もかも心の中でごっちゃになって、どこからもはっきりした
       明察は生まれてこない…
    • 【第三段階】問題を全て放棄する
      ⇒問題を無意識の心に移し、眠っている間に、それが勝手に働くのに
       任せておく
      ⇒何でもいいから、自分の想像力や感情を刺激するものに没頭する
    • 【第四段階】アイデアが訪れる
      ⇒ヒゲをそっているとき/風呂に入っているとき/トイレのときなど
       …何気ないときにアイデアが心の中に飛び込んでくる
    • 【第五段階】アイデアを現実に連れ出す
      ⇒アイデアを実現するために忍耐強く手を加える

いかがでしたでしょうか。

この本を手に取って最初に驚いたのは、「本の薄さ(物理的な)」です。

まえがきも含めて、著者のジェームス氏が書いたのは約50ページなのです。

アイデアを生み出すための「本質」だけが抽出されています。

とにかく無駄がない。

表現も非常に簡易的に書かれています。

…ですが、血肉化するには一生を要します。

こんなにも「難しいことを簡単に書いた本」は見たことがありません。

表紙に書いてある通り、まさに「60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本」でした。

1000円以下ですので、是非一冊手元に置いておくのをオススメします。

学び

「サウナ×ふせん」作戦

この本と照らしてみて、個人的に行っている思考法と共通点を見つけ出すことができました。(このことに気付いた時は、とても嬉しかったです)

この具体的な方法を、整理がてら書き留めてみます。

①資料を「ななめ読みで2周以上」読んで、そのまま一回寝る

まずは、向き合うべきテーマに関する資料や本を、飛ばし読みでいいので、2周以上ササッと読みます。

読むというより「見る」に近いです。

文章ではなく「キーワード」を頭にぶち込んでいきます。

2周くらいすると、大事なキーワードが「何となく」わかってきます。

「説明はできないけど、何となく理解できた気」になったら、いったん本を閉じて眠ります。

②気づいたことを「ふせん」に書いて、ホワイトボードや机の上に貼っていく

そこで、調べ物をしながら気づいたことや印象に残ったことを「ふせん」に書き出して、ペタペタと貼っていきます。

「ふせん」を貼るのは、広いスペース(ホワイトボードや机の上など)がオススメです。

…と、この段階では、「貼ってみてはいいものの、見事に取っ散らかった状態」です。

物事の関連性など、まったく見えてこない。

まさに「ごちゃごちゃカオスな頭の中が可視化された状態」です。

このままで大丈夫です。

このまま放置して、「ある場所」に移動します。

③サウナと水風呂を行き来しながらボーっとする

頭をごちゃごちゃさせたまま、「サウナ」に行きましょう。

なぜサウナに拘るのか。理由は2つあります。

  1. 自律神経を整えて、体調を回復させることができるから
  2. 物理的にスマホや資料を持ち込めない、とにかくノイズが少ない空間だから

特に、2番目の理由が重要です。

スマホなどの邪魔者がいると、ボーっとする妨げになるからです。

無理やり「ボーっとする時間=余白」を作り出すわけです。

 

そうして、サウナに入って、水風呂と行ったり来たりしていると、徐々にボーっとなってきます。

頭を文字通り空っぽにします。

頭が空っぽになって幸せな気持ちになったら、お風呂場から外に出て、日常に戻りましょう。

 

日常に戻ってひと段落したら、②で書いた「ふせん」の前に帰ってきます。

すると、高い確率で「何かしらの閃き」が降りてきます。

この時に閃かなくても、③の「サウナ」に何回か通っていると、フッとアイデアが降ってくることが多いです。

 

何ともゴチャゴチャして散漫な文章だったかと思います。

しかし、実は、今回ご紹介した『アイデアのつくり方』と似通った点があるんですね。

まだまだ「ちょっとだけ前進したアイデア」しかつくれないのですが、今のところ、この「ふせん×サウナ作戦」がしっくり来ています。

もし、「他にもこういう方法あるよ」という方がいらっしゃれば、是非アドバイスをお願いいたします。


https://www.amazon.co.jp/dp/4484881047

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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