最近はアート思考の本が続々と登場しています。
しかも、どれも同じようなタイトルばかりです(笑)
まさに今はアート思考ブームなのでしょうね。
私自身も、この数か月でいくつかアート思考の本を読んでみました。
その中で「アート思考本のそれぞれの位置づけ」が少しずつわかってきたので、整理してみたいと思います。
この記事のゴール
「自分が読みたいアート思考本が一目でわかること」をゴールにしています。
フローチャートに沿って答えていくと、読むべき本がわかります。
それでは1冊ずつご紹介していきます。
アート思考とは何かを知りたい方へ
⇒『ハウ・トゥ アート・シンキング』若宮 和男
https://www.amazon.co.jp/dp/4408338974
個人的に一番「アート思考とは何たるか」を味わい尽くせるのは、この本だと思います。
章立てもぐちゃぐちゃだし、「わからなくてOK」と書いてあるし、とにかく意図的にカオスを掻き立てる本なんですね。
このカオスな状態こそが、アート思考の心髄だそうです。このカオスっぷりを、全身の毛穴で感じ取れる本なんです。
…と、わけのわからないことを申し上げましたが、少し真面目な話をすると次のような特徴を持つ本です。
- ロジカル・シンキングやデザイン・シンキングとの違いがわかりやすく解説されている
- 中学生でも理解できる平易な表現で書かれている
- アート思考の全体像を実は語っている?と思えるほど、色々な角度からアート思考について洞察している
何とかこの本の魅力を言語化してみましたが、百聞は一見に如かずです。
アート思考は理屈ではなく、己の五感で感じ取った方が、理解がスムーズかと思います。
是非、本書を読みながら、「アート思考とは何たるか」を感じ取ってみてください。凄く凄くオススメです。
アート思考をできるようになりたい方へ
⇒『13歳からのアート思考』末永 幸歩
https://www.amazon.co.jp/dp/4478109184
この本は「自分でもアート思考ができるんだ」と教えてくれる本です。
具体的なアート作品を用いてワークをしながら、少しずつアート思考のエッセンスを習得していける本なんです。
私たちの多くは、13歳、つまり小学校から中学校にあがるタイミングで、美術を嫌いになるそうです。
教育上の美術では、どうしてもアートの表面上の技法や知識だけを問われてしまう。
そういった教育を受け続けているうちに、少しずつ美術への苦手意識が高まっていき、自分自身の興味にしたがって探求して表現する心を失っていくそうです。
「そうして13歳に失ってしまったクリエイティビティを、私たちが取り戻せるように」と書かれた本が本書なのです。
私も実際に本を読みながらワークを進めてみましたが、超左脳型の私がここまでアートの虜になるとは夢にも思わなかったです。
それほどの感動体験を届けてくれた本書を、皆さまにも強くオススメします。
アート思考を組織でも使いこなしたい方へ
⇒『アートシンキング』エイミー・ウィテカー
https://www.amazon.co.jp/dp/4596551472
この本は「アート思考の運用方法を最も体系的にまとめた本」だと思います。
さすがは翻訳本といったところでしょうか。
豊富な具体例とともに、体系立って書かれている点が印象的です。
特に私は、先述の2冊の後にこの『アートシンキング』を読んだので、スムーズに復習することができました。「復習本」として活用するのもよいですね。
また、この本の特徴は「アート思考を、どう組織内やチームメンバーに浸透させるか」まで踏み込んで書かれているところです。
アート思考に必須な「余白」をどうマネジメントしていくか。
こういった実用的な内容が、本の最初から最後までびっしり書かれています。
個人的には、上の2冊の後に読んでみることをオススメします。
いかがでしたでしょうか。
冒頭のフローチャートを見ていただくと分かる通り、まだアート思考には「???」な領域が存在します。
この「???」を埋めるような本は登場するのでしょうか?
この「わからなさ」や「つかみどころのなさ」が、アート思考っぽくて好きなのですが(笑)
この記事を読んで、少しでも多くの方に、アート思考の本に魅力を感じて手に取ってもらえると幸いです。