マインドセット 書評

【要約・書評】『FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』ベンジャミン・ハーディ

この本で解ける疑問は?

  • できそうでできない「自分を変える」を実現するには?
  • 「意志力」は役に立たないって本当?


https://www.amazon.co.jp/dp/4763138006

『FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』って?

まず先に公言しておきますと・・・

「この本は絶対、ベストセラーになります」

読んで確信しました。

2か月後くらいには、沢山のAmazonレビュー高評価で埋め尽くされている、と。

ここまで言い切って外したら、凄く恥ずかしいですね・・・

もし外れたら、「なぜ外したのか?」と記事を書いて反省いたします。

こんな出だしからスタートしたくなるほど、本書には目から鱗の深い学びが沢山つまっていました。

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • 「環境」を自らの手で形づくることで、自分の考えや行動を間接的に変えることができる。「環境」にフォーカスする理由は次の2点。
    • 内的要因である「意志力」は、全く役に立たないため。意志力は有限で擦り減っていくものである。意志力が擦り減ると、自制心のない無防備な状態に陥ってしまう。そうなると、夜食や時間の無駄遣いなどを律することができなくなる。
    • 外的要因である「環境」に適応するように、我々は動く習性があるため。環境が変わると、人はどんなことにも慣れてしまう。例えば、人は強制収容所にさえ慣れてしまう。1台のベッドに10人が一緒に"快適"に寝ることだってできてしまう。
  • では、どのように「環境」をコントロールすればよいのか?
    • まず前提として、「強ストレス」な時間と「強回復」の時間を「とんでもないレベル」で切り換えることが重要になる。
      成長はストレスを受けた後、休んでいる間に起こるものだからである。
      また、創作活動における「ひらめき」も、過酷で大変な作業から精神的にリカバリーしているときに起こるものである。ちなみに、職場でずっと働く中ひらめく確率は「16%」と低め。
    • 「強回復」空間の作り方は次の通り。
      ①将来の構想や重要な意思決定は、自宅外の「自分だけの聖域」で行う(サウナでも駐車場でも何でもよい)
      ②毎朝一番に、目標を書き出す
      ③整理整頓と断捨離を徹底して、ノイズを無くす
      ④自分の中の「有害な初期設定」を打開するには…
      └週1回は「デジタル断食」をする
      └仕事外の時間は仕事のことを一切考えない
      └カフェインやテクノロジーの「奴隷」を卒業する
      └一緒にいたい人とのつながりを何よりも大切にする
    • 「強ストレス」環境の作り方は、「意図的に"強制機能"を構築しておくこと」が肝になる。
      ①多くをつぎ込む(お金、時間、気持ち…)
      →あえて「サンクコストの呪縛」をかける
      ②公言して、社会的プレッシャーを浴びる
      ③低パフォーマンスのときには、「高い代償」を求める
      ④しんどい「逆境」を存在させる
      ⑤「目新しいこと」に挑戦する

いかがでしたでしょうか。

まず一番驚きだったのが、「"○○を毎朝頑張るぞ!"などと意気込む力=意志力」は「全くの無意味」だと言い切っている点です。

いくら「意識」しようと、できないものはできないし、やっちゃいけないことはやってしまう。

だからこそ「環境」のコントロールこそが大事なんだと。

そして「環境」の作り出し方も秀逸ですよね。

「強ストレス」と「強回復」の両輪を設計する大切さが身に染みてわかりました。

特に僕の場合は「強回復」が全くできていないので、早速今日から実践したいと思います。

学び

要は「筋トレ」と一緒。休まないと筋肉はつかない

・・・ということですよね。

筋トレも、ずっと筋肉に負荷をかけ続けても、身体がズタボロになるだけです。

強くなる目的で始めたはずなのに、逆に壊れてしまう。

「筋肉に負荷をかける→回復させる」の段取りを経て、初めて筋肉は成長するわけです。

こんなことは誰だって理解しているはずです。

・・・にも関わらずですよ、筋トレが「仕事」に置き換えた瞬間、どうでしょう?

負荷をかける。先ほどの話の「強ストレス」ですね。

これができている人は、多いと思います。人によっては120点をあげたいくらいです。

では、休めていますか?「強回復」の話です。

ぶっちゃけ「思い切って休むこと」ができていない方が大半だと思うんですね。

僕の勘違いであれば、とても嬉しいのですが。

ここからは、完全に僕個人の主観で書きます。好き嫌いの話です。

「思い切って休む」とはどういうことか。

  • 休日は一切メールを見ない。仕事のことも一切忘れる
  • 連休を1週間とか2週間単位で、年4回取る(有給を全部使えば実現できるはず)

ここまでこだわって、徹底してもよいと思います。

別に楽をしたいわけではありません。

仕事で大きな成果を出すためです。

割と、この考え方に対する思い入れは強い方です。

後ろめたい気持ちではなく、前向きに「思い切って休む」選択肢を取れる。

そんな社会にしていけるよう、地道に動いていければと思います。


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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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