スキルアップ マインドセット 書評

【要約・書評】『NO LIMITS(ノーリミッツ)』ジョン・C・マクスウェル

この本で解ける疑問は?

  • 限界を超えられる人と超えられない人の違いは?
  • 高い意識を維持するために必要な心構えは?


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『NO LIMITS(ノーリミッツ)』って?

「働き方改革の文脈が強いこの時代に、"限界を超える"なんて言われても・・・」

これが最初に抱いていた感情でした。

書店で本を目にしたとき、ほとんどはこんな風に「斜に構えた感情」を抱いています。

 

しかし、本書を立ち読みしながら、数ページめくっていくうちに、印象がガラッと変わりました。

確かに、「精神論」もいくつか登場します。

しかし、それは「確固たる研究やエピソードに裏付けされた、論理的に筋の通った"精神論"」です。

「精神論」と「論理性」は矛盾するようで、矛盾しないんですね。

本書を読むと、このことがよくわかると思います。

 

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • 持てる力を最大限発揮させるための勝利の方程式とは、「高い意識を持つ×限界突破のための能力を伸ばす×正しい選択をする」である。
  • 高い意識を持つためには、まず自分「無限の可能性」に心を開くことから始める。次に、「常に自分を高めていく」と決めることが肝心である。そして最後に、自身を縛る「幻の鎖(“自分はこの程度だ”という思い込み」を断ち切る必要がある。以上の心構えによって、「限界を超えるためのスタートライン」に立つこができる。
  • 限界突破のための能力を伸ばすためには、7つの能力を身につける必要がある。
    1)活力:成果を掴み取る「心身のスタミナ」
    「時間」よりも自身の「エネルギーの状態」を管理する
    2)精神力:「感情」に振り回されない力
    コントロール可のものはコントロールし、コントロール不可のものは無視する
    3)思考力:「着想」「更新」「実行」する力
    考える場所にこだわり、考えを書き出して見える化する
    4)対人力:人を信じ、無条件に愛する力
    相手を尊重し、その価値を認めているなら、その気持ちは自然と相手に伝わる
    5)創造性:「新たな打ち手」を閃く力
    「答えは必ずある」と信じる。時間と忍耐と実験が不可欠だと覚悟する
    6)結果を出す力:「安易な道」に流されない力
    不確実な状況にあっても、「失敗」を恐れずにとにかくスタートする
    7)影響力:人を動かす力
    誠実に自らの透明性を保つ。質問、傾聴、理解し、メンバーの信頼を得る
  • 正しい選択をするためには、8つの心構えが必要になる。
    1)責任感:「全てを潔く引き受ける」覚悟
    何事も自分事化し、責任を多く引き受けるほど、立ち直りは早くなる
    2)人間性:優れた人格・価値観
    自分を偽らずに、自分の価値観に沿って行動し続ける
    3)信頼感:「人生の豊かさ」を信じること
    「必ず道はある」「必ず方法はある」と信じ続ける
    4)自制心:やるべきことを「やり抜く」力
    やるべきことを継続的に、かつ責任を持ってやり抜くために自助努力を続ける
    5)心構え:逆境に合っても「前を向く」力
    謙虚に学ぶ姿勢を持ち続ける。ネガティブな感情を引きずらない
    6)リスクを取る:「安全圏」から踏み出す力
    何の変化もない些細なことを無難にこなすより、大きく挑戦して失敗したほうがマシだと心得る
    7)成長への意思:どこまでも遠くへ行く強さ
    個人の資質は変えられるものと信じ、人生の進む方向を自分で決め切る
    8)協同する力:仲間と勝利を勝ち取る力
    一人よりも皆の助けを借りた方が良い仕事ができると、まず悟ること

いかがでしたでしょうか。

言葉にすると「当たり前」のことも多く書かれています。

しかし、「当たり前を高い水準」で行うことほど難しいことはありません。

本書は、「当たり前を、どうすれば、高い水準で継続的に実行できるか」が、豊富な具体的エピソードとともに書かれています。

当たり前に再現性を持たせることができる本は凄いですよね。

Back to the basicsということで、是非オススメしたい本です。

学び

改めて「ABC」の大切さを痛感

もはやただの「感想」ですね・・・

私が仕事上最も大切にしている信条があります。

それは「ABC」です。

「A(当たり前のことを)B(バカにせず)C(ちゃんとやる)」の略です。

  • 文章を書く際は、なるべく「しりてが」を使わない
  • 物事を質問された際は、1)わかります、2)わからないので、〇〇して、XXまでに回答します、の2パターンで必ず答える
  • Excelファイルを保存して閉じる際は、必ずA1セルにカーソルを戻す
  • PowerPointは、0.2グリッド線を設定して、図形も等間隔で配置する
  • MTG時は必ず議事録を作る。議事録はファシリテーションをしながらその場で完成させる
  • etc

…と、挙げ出すと切りがないのですが、このように「当たり前リスト」を日々拡充させていくと、仕事のレベルも少しずつ底上げしていけるかと思います。

 

今回ご紹介した本では、改めて「挑戦するとは、どういうことか?」といった当たり前の問いを考えさせられました。

「挑戦」についても、必要とされる「当たり前の行動」を1つ1つ洗い出していき、毎回何食わぬ顔で実践したいものです。

恒例の、自戒の意を込めて。

 


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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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