本記事で紹介する本のペライチたち
なぜ今、「学び方」なのか?
- 人生100年時代になったらしい
- 80歳まで働かないと、老後がもたないってよ
- トヨタ社長の「終身雇用は難しい」発言、聞いた?
- 「ドッグイヤー」「マウスイヤー」…要は、スキル・専門性の賞味期限が短くなっているらしい…
最近はこんなテーマがホットですね。
ここからどんなメッセージが、読み取れるでしょうか?
「キャリアチェンジが当たり前になる」
…これでしょうね。
今まで培った成功体験やスキルに囚われることなく、常に「現在や将来、必要とされている力」を磨き続ける必要がある。
つまり、大人になっても「学び」続けないといけない。
機会と脅威
…ここまで聞いて、おそらく2パターンの反応があるでしょう。
1つ目は、上記のトレンドを「脅威」だと感じた人。
2つ目は、「機会」だと感じた人、
どう感じるかは、読み手の自由だと思います。
しかし、折角なら「機会」だと捉え直したいですよね。
「機会」だと捉えるためには、「学び続ける力」が必要になります。
実際、「The Future of Skills : Employment in 2030」でも、2030年に必要とされるスキルの1番目に「戦略的学習力」を挙げています。
自分で学ぶしかない
「じゃあ、しょうがないから、自社の研修でも受けるか」
…そう思う人もいらっしゃるでしょう。
しかし、そんなに企業に期待しないほうがいいです。
下のグラフを見てください。
こちらは、「内閣官房 ⼈⽣100年時代構想推進室」の資料のグラフに、私が赤線を加えたものです。
この数字は、「1人あたりに企業が出してくれる教育訓練費」の推移を示しています。
このグラフが言いたいことはシンプルです。
「企業は、社員の教育にお金を出してくれなくなっている」
もちろん、今後この数字が再び上昇する可能性もゼロとはいいません。
しかし、そんな「不確か」なものを信用するよりも、自分で学ぶ習慣を身につけた方が「確か」です。
だから、
- 今このタイミングから
- 自分で
- 学ぶ
…これが必要なのです。
すごく前置きが長くなりましたが、こんな理由で、
今回は「学び方を学べるビジネス書」を5冊お届けします。
『働く大人のための「学び」の教科書』中原 淳
入門編として、まずオススメしたい本がこちらです。
立教大学の教授である中原淳さんが書かれた本ですが、びっくりするくらい、わかりやすいです。
学びの原理原則や、読んですぐ実践できる行動が、ソフトかつファクトに基づいて紹介されています。
個人的には、「フィードバックの貰い方」が一番参考になりました。
「何に対して、どんなフィードバックを貰えばいいか?」
…この問い、意外と盲点で、かゆい部分ですよね。
こんな「かゆいところまで手が届く答え」が用意されています。
※本書の要約・書評はこちら
『27歳からのMBA グロービス流ビジネス勉強力』グロービス
これは、グロービスMBAに通う社会人学生へのインタビューで得たファクトが盛り込まれたビジネス書です。
「27歳」と書いてありますが、個人的には「どんな年齢層にも学びがある本」だと評価しています。
本書は、学びの方法論を「インプット→振り返り→アウトプット→フィードバック→インプット…」のサイクルをわかりやすく体系化しています。
読んだその日に実践できるコツが「57個」も手に入る点も、魅力の1つでしょう。
※本書の要約・書評はこちら
『すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法』浅田 すぐる
「本質を抜き出す学び方」なら、間違いなくこの本がオススメです。
何より、本書で紹介されているツールが秀逸です。
このツールを使うだけで、「学びをシンプル化するクセ」をメキメキと鍛えることができます。
僕も実際に、このツールを使ってみましたが、この威力に驚きました。
試しに、本書の内容を、「20字でシンプルに」まとめてみましたので、下記の記事も是非ご覧ください。
『一流の学び方』清水 久三子
この本は、「概念の理解→具体の理解→体系の理解→本質の理解」のステップで、学びの方法論を教えてくれます。
中でも
- 体系の理解
- 本質の理解
…この2つを達成する方法は、僕も真似しています。
例えば、「本質の理解」。
- (謙虚)=(プライドの低さ)×(志の高さ)
…このように、物事を「因数分解」することで、本質を捉える方法論が学べます。
ちなみに僕は、先ほどの『すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法』のツールと組み合わせて使っています。
※本書の要約・書評はこちら
『Learn Better』アーリック・ボーザー
「学びについて科学したい」
そんな方にオススメしたのが、この本です。
著者は米国先端政策研究所の研究者で、本書も「米Amazon2017年ベスト・サイエンス書」に選出されています。
内容の説得力が高いのはもちろんですが、意外とスラスラ読めてしまいます。
訳者の力かもしれませんが、平易な言葉遣いで表現されている点も、本書をオススメしたい理由の1つです。
中でも最も印象的だった学びがこれでした。
「まだ理解していないものの中で、最も易しい題材を選ぶ」
このような、シンプルだけど強力な方法論が盛りだくさんです。
いかがでしたでしょうか?
少々大袈裟かもしれませんが、これからは「学び方改革」の時代なのかもしれません。
学ばない人は脅威にさらされて、学ぶ人は機会を掴み取る。
そんな世の中になるかもしれません。
10年後この記事を読み返したときに、「やっぱりこの記事書いてよかった」といえるといいなぁ。