この本で解ける疑問は?
- 「あたりまえ」がなかなかできないときに心がけておくことは?
- どうすれば普通じゃなくても生き抜いていける?
『発達障害サバイバルガイド』って?
気づいたらこの本を立ち読みしていて、気づいたら購入していました。
というのも、私自身、昔から「普通にして」「ちゃんとして」という言葉に苦しめられていたからです。
今でこそ、だいぶ良くなりましたが、例えば高校の授業中なんかは…
「教室という狭い空間。40人もいるなかで、自分は50分間じっとしていることができるだろうか?」
「もし気分が悪くなったらどうしよう…」
…みたいなことで頭がいっぱいになり、授業に全く集中できないなんてことが多々ありました。
「50分間じっと座っておく」という行為が普通にできなかったんですね。
そんな思い出がふと蘇り、「あのときの自分と同じように苦しんでいる人がいたら、この本を渡してあげたいな」と思えたのが、今回ご紹介する『発達障害サバイバルガイド』です。
(画像をクリックすると、PDFが開きます)
- お金
必要なのは「金を稼ぐ」技術よりも「貧乏でもやっていく」技術
⇒「固定費」や「投資」の考え方を理解する - うつ
「どん底から再起する」技術を身につける
⇒人生を転げ落ちそうになったときに上手な受け身を取る。無理せず1mmずつやる - 休息
働かなくても休むことはできるが、休まないと働くことはできない
⇒休日を平日の帳尻合わせではなく、娯楽を適切に確保する - 在宅ワーク
よき日常があってこそ、よき仕事がある
⇒限られた現状の中で、よき日常を作り出すことを最優先する「意識の低さ」を大切に - 服
服にセンスは必要ない
⇒①いかに「不快でない服」を手に入れるか、②いかに「社会的コード」を守るか、③いかに服を「管理」するかが大事 - 食事
レシピがだるくて覚えられない場合は…
⇒料理の原理原則だけをしっかり会得する。細かい調理方法は気にしない - 生活環境
「設備投資できない病」が全てを狂わせる
⇒人生をよりよくするのは「努力」ではなく「設備投資」 - 習慣
生活の「スタートコスト(=やるべきことに取りかかるためのハードル)」を下げる
⇒「一元化」「常時一覧化」「省エネ化」を積み重ねてハードルを下げる
いかがでしたでしょうか。
この本には、読んで実行したらすぐに効果が出るような、非常に実践的なテクニックが数多く紹介されています。
いずれも、発達障害を持たれた方の背景やペインに寄り添いながら、決して無理のない、しかし効果の大きい処方箋を一つひとつ丁寧に教えてくれます。
…というか、誰が読んでも役立つテクニックばかりだと思います。
是非たくさんの方にオススメしたい一冊です。
学び
自分なりの「受け身の取り方」を持つ重要性
この本で特に印象深かったのが「うつ病」の章でした。
「遠い存在だと思っていたら、実は身近な病気だった」と感じられている方もたくさんいらっしゃるかと思います。
このうつ病に対して、本書は「上手な受け身の取り方を身につけておきましょう」とアドバイスをしてくれました。
- 向いていない仕事を無理に行う必要はない
- 「何もしない」というのも1つの意思ある行動である
これらを意識しておくことで、いざ自分が精神的に追い詰められそうになったとき、上手な受け身が取れるはずです。
例えば、上司からの評価は下がっていいので、自分に向いていない仕事は徹底して断る。こういった受け身を取ることで、心身へのダメージを最小化する。
…言葉にすると簡単ですが、言うは易く行うは難し。
日ごろから少しずつ「断る練習」とか「逃げる練習」をしておくべきなのでしょう。
「自分はメンタル強いから関係ないや」と思っている人ほど、これらの練習が必要なのかもしれません。
久々に、一歩立ち止まって、自分の心身の健康と向き合うことができました。感謝。