あと3週間乗り切れば、待ちに待った冬休みですね。
とはいえ、世の中はどこもかしこもコロナ。
外出しようにもできない。
そうなると、家でお酒を飲んだり、映画を見たり、ゲームをしたり…こんなのんびりした年末年始になりそうですね。
…その「のんびり」とした時間のうち5%だけ、今年の振り返りやキャリアについて考える時間を過ごして、自己投資をしてみるのはいかがでしょうか。
特に投資はできるだけ早い方が、リターンを獲得できる期間も長くなります。
20代のうちに投資しておくと、30代以降の長い人生の間にがっつりリターンを享受できます。
そんな背景で、今回は「20代にオススメしたいキャリア本」を、20代のぼくが本気で選びました。
何十冊も読んだ中から、選りすぐりの5冊を選びました。
安心してご覧ください。
この記事へのこだわり
まずこの記事は「ただ何となく〇冊選びました」みたいな適当な選び方は絶対にしません。
他の「オススメの本をまとめた記事」を読んでみると、本の選定基準が不明なものや、全体観がわからないものを多く見かけます。
ですが、BIZPERA(ビズペラ)では、明確な根拠をもって本を選定しています。
こだわり①:全体観に沿った本の選定
1つ目のキーワードは「全体観」です。
例えば「資料作りのオススメ本10選」みたいな感じで、ただ10冊羅列されても、正直どれを読めばいいかわかりませんよね。
なぜならば、10冊羅列されるだけでは、全体観がわからないからです。
ちなみに私は、以下の図のようにして、資料作りの本を全体観をもって整理しています。
このように「資料作りの全体像」を明らかにした後で、おすすめ本をマッピングしていく。そのようなアプローチの方が、読者の皆様にとってもわかりやすいのではないでしょうか。
こだわり②:厳しい基準に沿ったおすすめ本の選定
BIZPERA(ビズペラ)では、おすすめのビジネス書を「わかりやすさ×深さ」の2軸で選定しています。
もう少し具体化すると、以下のチェックリストを使って、なるべく「わかりやすさ」と「深さ」を担保できるよう努めています。
もし、本の選定基準をもう少し詳しくしたい方がいらっしゃれば、こちらの記事も是非ご覧ください。
ビジネス書の良し悪しを見抜く「2つの軸」とは? - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
20代のぼくが同世代に本気でオススメしたいキャリア本5冊
まずはキャリア本のマップをお示しします。
今回は、キャリアを考えるうえでの基本的なフレームワーク「Will・Can・Must」に沿って選定してみました。
一言で「キャリア本」といっても、それぞれの本には得意領域があります。
今回はそれぞれの本の得意領域に沿って、オススメ本をご紹介します。
①『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』八木 仁平
まずは「Will・Can・Must」の中でも「Will」にフォーカスした本について。
この「Will」も、大きくは「何をやりたいか=Doing」と「どうありたいか=Being」の2つに分けることができます。
前者の「何をやりたいか=Doing」を明らかにしたい方は、本書『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』が圧倒的にわかりやすいのでオススメです。
私もこれまで「やりたいこと探し」の本を何十冊も読んできましたが、ここまで体系的にかつ再現性のある形で、やりたいことを見つける手法を語った本は見たことがありません。
試しに私も、本書のメソッドにしたがって、やりたいことを可視化してみました。
本書を読み進めていくと、この図のように、自分がやりたいことがどんどん言語化されます。
言語化して、フィードバックをもらって、自分でも定期的に見返して、ブラッシュアップしていく。こんなサイクルを回していくと、少しずつ「本当に自分がやりたいこと」が見えてくるのではないでしょうか。
こちらの記事でも詳しくレビューしていますので、本書が気になる方は是非ご覧ください。
【1枚でわからない!?】『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』八木 仁平 - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
②『これからの生き方。』北野 唯我
先ほど、DoingとBeingの話をしましたが、Beingにフォーカスして語っているのが、この『これからの生き方。』です。
筆者の北野 唯我さんにも実際にインタビューして、この本の魅力を聞いてきましたが、「これ以上、筆者の魂がこもった本があるんだろうか」と思うくらい、熱量溢れる本でした。
この本の章立ては
- 漫画編
- ワークシート編
- 独白編
- 漫画の登場人物(架空)へのインタビュー集
…と、一見すると「???」が浮かぶ構成になっています。
しかし、読み進めてみると、あら不思議。
エモい漫画編で右脳が刺激されて、色々な感情で心がいっぱいになったと思いきや…
ワークシート編でごちゃごちゃした頭が綺麗さっぱり整理整頓されます。
そのあと、筆者の原体験が赤裸々に綴られた独白編で、再び脳内が「気づき」で満たされている。
そんなストーリーで仕上がっている本です。
私なりに、本書の内容を以下のように図解してみました。
しかし、本書の真の魅力は、やっぱり現物を1ページも欠かすことなく読み切らないとわかりません。
それくらい感動的な1冊でした。
③『転職の思考法』北野 唯我
次は「Can(できること)」の本をご紹介します。
といっても、またまた北野さんの本なのですが(笑)
本書は、市場価値=マーケットバリューを次のように定義しています。
マーケットバリュー=技術資産×人的資産×業界の生産性
そして、「一生食える会社や仕事」を見つける手法を、次のステップに沿って解説してくれます。
- 自分の「マーケットバリュー」を測る
- 今の仕事の「寿命」を知る
- 強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする
- 伸びる市場の中で、ベストな会社を見極める
しかも、本書の驚くべき点は「小説形式」で書かれているところです。
小説をスラスラ読み終えたあと、気づいたら転職の思考法を授かっている。
そのような不思議で実用的な本でした。
他にも、北野唯我さんが書かれた傑作本が気になる方は、是非こちらの記事もご覧ください。
【圧倒的オススメ】北野唯我氏の「ロジエモ5冊」完全解説 - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
④『キャリアロジック』末永 雄大
次は「Must(求められていること)」について語った本です。
本書は、転職エージェントの中でもプロ中のプロの方が書かれた一冊です。
なので、実際に読んでみると「転職市場ではどのような人材が求めらているのか?」という視点がビシビシと伝わってきます。
とにかく、「やりたいこと探し」などではなく、現実的に「市場価値を1,000万にするために、どうすればよいか」が淡々と語られているんですね。
しかし、その淡々とした論調を通して筆者が一番伝えたいメッセージは「市場価値を高くしておいた方が、自分にとっての幸せを起点とした選択肢を手に入れられる」。この一言につきます。
年収1,000万のオファーも貰える存在でさえいれば、
- あえて年収700万程度におさえてワークライフバランスを楽しむもよし
- 一度年収を思いっきり下げてベンチャーに挑戦するもよし
- 上手くいかなければ年収1,000万のオファーを受け直すもよし
…と選択肢が増えるわけですね。
そんな本書の「ペライチ」は以下の通りです。
ポジショニングと競争優位…まさに経営戦略の考え方を適用した、隙のないキャリア戦略です。
Will・Can・Mustの中でも「Must」にフォーカスした本の中では断トツでオススメの一冊です。
【1枚でわかる】『キャリアロジック』末永 雄大 - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
⑤『キャリアをつくる技術と戦略』グロービス
「Will・Can・Must」の全てをカバーしているのがこの本です。
まず本書は、人生には5つの役割があることを教えてくれます。
- 職業人としての役割
- パートナーとしての役割
- 息子、あるいは娘としての役割
- 父親、あるいは母親としての役割
- 社会人(職業人としてではない社会との関わり)としての役割
この5つのうち、どれを大切にして生きていくべきかを、ワークシートも使いながら考えていける仕立てになっています。
また、マーケティングのフレームワークを使いながら「外部環境を踏まえると、どのようなスキルセットが求められているか」をロジカルに教えてくれます。
そんな本書の概要を示した「ペライチ」がこちらです。
個人的には、先に紹介した4冊を読んだ後の総復習、もしくはアウトプットをするときに読んでみるのをオススメします。
【1枚でわかる】『キャリアをつくる技術と戦略』グロービス - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
いかがでしたでしょうか。
私としては、渾身の5冊を選んだつもりです。