書評 独断MVP

年間300冊のビジネス書を読んで選んだ「ベスト5」

もうそろそろ、2019年も幕を閉じますね。

今回は、私が今年読んだビジネス書の中でも「ベスト5」をご紹介します。


はじめに

年間300冊読んでみました

今年は特に沢山のビジネス書を読みました。

  • 300冊を立ち読み
  • そのうち200冊を購入
  • そのうち180冊を「ペライチ化

ここまで来ると、もはやビジネス書オタクですね(笑)

ここでお伝えしたかったのは、「沢山読んだうえで選んだ5冊だから、それなりに信憑性も高いですよ」ということです。

良書は「厳しい基準」で選んでいます

とはいえ、「どうせ主観で適当に選んでるだろ?」と思われるかもしれません。

そこもご安心ください。

「良いビジネス書の基準」も、ロジカルに設定しています。

良書を見抜くには、「2つの軸」がございます。

この2軸を全て満たした本だけを、「ペライチ化」しています。

今年ブログでご紹介した本は、どれもこの「良書の基準」を満たしています。

以上の基準を完璧に満たしたうえで、さらに私が「これは本棚に永久保存だ」と強く思う本を紹介します。(これは完全に独断と偏見です)

①『天才を殺す凡人』 北野 唯我


https://www.amazon.co.jp/dp/4532322537

「今年一番印象に残った本を、一冊だけ教えてください」と聞かれたら、迷わずこの本を挙げます。

それくらい、読んだときの感動が大きかったのが本書です。

この本は、「才能を持った人が、社会で追い込まれてしまう理由は何か?」を、クリアでシンプルな論理で解き明かしています。

そして、この問いに対する答えそのものが、「大企業でイノベーションが生じない理由」をも説明しています。

  • 「天才」「秀才」「凡人」間のコミュニケーションの断絶
  • 天才が持つ「創造性」を測定するモノサシは「反発の量」
  • 凡人が天才を殺す理由

いずれの論も非常に本質的で、人間力学を見事に可視化しています。

次の「ペライチ」をご覧ください。

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まだ読んでいない方、是非読んでみてください。

この本の面白さは保証します。

小説形式ですので、サクッと読めるのでオススメです。

②『ドキュメント・コミュニケーションの全体観』中川 邦夫


https://www.amazon.co.jp/dp/4904256050

先ほどとは打って変わって、凄く実用的な本です。

この本の一番の魅力は「資料作りの本質と全体像を解き明かしている点」です。

  • そもそも、なぜ資料を作る必要があるのか?
  • 資料のストーリーは、どうやって描けばよいのか?
  • 読まずとも、見ればわかるくらい、わかりやすい資料の作り方は?

…こうした、本質的な問いから実用的な問いまで、非常に簡易的な表現で解説されています。

コンサルタント時代に、何度も数100ページの資料を作り続け、上司からも数多くのフィードバックを貰い続けてきました。

そうした経験や学びが、すべてこの本に凝縮されるといっても過言ではありません。

本書を読んで得た学びは、次の記事にもまとめています。

今でも、この本はバイブルとして手元に置いています。

しかし唯一の欠点なのが、絶版になっているので、Amazonでしか手に入らない点です。

在庫もおそらく限られているはずなので、興味を持たれた方は、お早めにご購入ください。

③『はじめての哲学的思考』苫野 一徳


https://www.amazon.co.jp/dp/4480689818

今年読んだ新書の中で断トツでオススメしたいのが、この本です。

よく上司なんかに「本質を捉えなさい」と言われますよね。

おそらく「本質を押さえたくない」と思う人間はいないはずです。

それくらい「本質」という言葉はパワーを持っています。

 

その「本質」に辿り着くための思考法を、実に簡明に表現してくれているのが本書です。

 

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中でも、「本質観取」と呼ばれる技を読めば、目から鱗が落ちるかと思います。

「ここまで簡単に、本質に近づくことができるのか」と。

気になる方は、1,000円以下ですので、是非気軽に手に取ってみてください。

④『直感と論理をつなぐ思考法』佐宗 邦威


https://www.amazon.co.jp/dp/4478102856

本書も負けず劣らずの"超"良書です。

「カイゼン思考」

「戦略思考」

「デザイン思考」

「ビジョン思考」

…これらの思考法の位置づけや関係性をシンプルに、本質的な切り口で整理してくれます。

そして、何より「ビジョン思考」の存在を知った時は、本当に驚きました。

具体的には、下記の図のように整理できます。

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決して相容れない関係だと思われた「直感と論理」。

この2つを繋ぐ架け橋となる思考法、必見です。

⑤『「仕事ができる」とはどういうことか? 』楠木 建、山口 周


https://www.amazon.co.jp/dp/480029469X

今年読んだ中で一番難解だったのがこの本です。

文章の表現は平易で読みやすい。

しかし、著者のお二人の思考が深くて速すぎて、「会話に追いつくのが大変な感覚」になります。

きちんと「文脈」で理解しないと、置いてけぼりにされてしまいます。

そのせいか、Amazonのレビューは★3(2019/12/25時点)と、あまり良いとはいえません。

ですが、きちんと読解すれば、本当に深い示唆を得ることができます。

Amazonレビューのどの評価を読んでみても、感想が「浅い」。

本書の論旨を理解した上での反論であれば納得いきますが、まともな批評が一つもない。

読解力がないからといって、著書に八つ当たりしてはいけません。

辛抱強く3周くらい読めば、スッキリ理解できるかと思います。
(ちなみに、1周読むのに、そこまで時間はかからないページ数です)

ちなみに、私なりに、次のように整理しています。

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本書の一番のテーマ…スキルを超える「センス」の正体とは?

気になる方は、是非手に取ってみてください。

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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