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「目標=ノルマ」って考えはもう止めよう!『ザ・コーチ』谷口 貴彦

この本で解ける疑問は?

  • 目標設定・ゴールセッティングって何のためにやるの?
  • そもそも「目標を設定する」とはどういうこと?
  • ノルマとはどう違うの?目標を設定すると逆に窮屈に感じるのでは?

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『ザ・コーチ』って?

-Why-なぜ書かれたのか?

困ったことに?本書では「はじめに」「おわりに」がなく、終始「物語形式」で書かれている珍しい本です。

そこで、個人的に「これが、本書が書かれた背景・目的の部分じゃないかな?」と思った箇所を抜粋してみます。

しかし、夢は持っているだけでは、いつまでも夢のままです。夢を夢で終わらせないためには、夢に向かって一歩踏み出し、歩き続けることです。そのために必要な人生の技が、【目標の達人】になることです。(42ページ)

学校では、目標について何も教えてはくれません。それでいて、大事だと言われるのですから、誰もが混乱するのは当然です。
私が、まずお伝えしたいのは、目標についての本当の知識と活用方法についてです。次に、実際に成功するために、行動を継続していく習慣です。それらを身につけて初めて、目標を活用する達人になることができ、幸せを手にできるのです。(43ページ)

少々強引ですが、本書の目的を私は次のように解釈しました。

  • 「目標」についての「正しい理解」を持ってもらうこと
  • 目標を活用する達人となることで、人生をより豊かにしてもらうこと

普段、ただの「ノルマ」として窮屈なものと捉えていた「目標」は、実は人生を豊かにしてくれるツールだというわけです。

-What-なにをすべきか?

人生を豊かにするために「目標」を設定すべきと、本書はいっているわけですが、では、本書でいうところの「目標」とは何を指しているのでしょうか?

本書では「目標」「目的」「ゴール」という言葉を、それぞれ次のように定義しています。

目標とは、<目的を達成するために設けた目当て>とありました。つまり、目標はあくまで、目的に向けての目印でしかないということです。

それに対して、目的の意味は、<成し遂げようとする事柄>でした。

この目標と目的の意味をあらためて調べて、目的を実現するために目標を定め、それに向かって行動するのだということに気づきました。つまり、目標は、目的のために設定されるものということです。(55ページ)

(中略)

たとえばゴールですが、僕は目標と同じ意味だと思っていました。でも、いざ実際に調べてみると、<競技などで、基順の決まる一番最後の地点・決勝点>とありました。つまり、目的のための最終的な目印がゴールで、そのゴールまでの途中地点の目安や、通過点として置くのが目標なんですね。(57ページ)

つまり、私たちが日々仕事で"押し付けられている"目標が、なぜ窮屈に感じられるかというと、目的とセットじゃないから」ということなのでしょう。

「目標」だけを切り取って受け取るから、「何のため?」という「目的」が感じられなくなる。
「目的」が理解できなかったり、腹落ちしていなかったりすと、"しんだ魚の目"になってしまいます。少なくとも私はそうです。

では、言葉の意味合いが理解できたとして、どうやって設定すればよいのでしょうか?

-How-どのようにすべきか?

「目標」「目的」「ゴール」の設定にあたり、本書では次のコツが述べられていますので、私が印象的に感じたものを一部紹介します。

  • 目的はゆるぎなく、ゴールを手にする手段は無限にあると知り、目標は柔軟に対応する(139ページ)
  • ゴール達成を構成している要素を分解して、そこに期日と量と基順を盛り込んで旗(目標)を立てる(141ページ)
  • 目標の主語を「私」にして、「いつ」「何が」「どうなる」という表現にする(182ページ)

他にも「ゴールツリー」という考え方や「ゴール達成を構成している要素を分解」するコツについても紹介されています。

目標設定に苦しんでいる方、目標設定をして仕事を楽しくしたい方は、是非読んでみてほしい一冊です。

kindleunlimitedでは0円の対象(2019年1月18日時点)ですので、低コストで目標設定が学べます。

 

学び

本書は、自社内で行われている目標設定面談の際に出会いました。

コンサルは営業ではないので、数値目標もありません。
そんな中、「どうして目標設定をしないといけないのか?」「というか、目標ってノルマのことなんじゃないの?」「コンサルだし稼働率とかリピート率とか書けばいいの?」とモヤモヤしていました。

そうして気が付いて「目標設定 本」でググり、このビジネス書に出会ったわけです。

最初は「物語形式」ということもあり、買って後悔を感じていました。

なぜならば、「物語形式」の本は、「目次を読んで、あたりをつけて、本書のエッセンス2割を抜き出す」といういつもの作戦が取りづらいからです。
「物語」なので、ちゃんと前後のあらすじを把握しながら、最初から最後まで読まないと、本の内容が理解できません。

しかし、実際に読んでみると、スラスラと2~3時間ほどで読めてしまいます。

そうして読んだこの本では、「目標は、目的からブレイクダウンして、自由に設定するもの」「目標は目的とセットになってはじめて、自分事になる」ということを学びました。

ただ、学んだだけでは意味がありません。

そこで、「なりたい自分」という目的から、目標までをブレイクダウンを、【実践編】でやってみたいと思います。

明日からできること1つ

  • 目標設定を実際にやってみて、【実践編】として記事に投稿してみる

※実際に目標設定をやってみた【実践編】はこちら。

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  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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