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【要約・書評】『予定通り進まないプロジェクトの進め方』前田 考歩、後藤 洋平

この本で解ける疑問は?

  • プロジェクトが予定通りに進まないのはなぜか?
  • プロジェクトを成功させるために使える手法とは?

『予定通り進まないプロジェクトの進め方』って?

52.8%

この数字が何を表しているか、何となく想像できた方もいらっしゃるかもしれません。

(早速、下記のビジネス書のテクニックを使ってみました)

答えは、プロジェクトの成功率です。(こちらの記事から引用)

「プロジェクトの成功」といっても基準は様々ですよね。

  • 納期に間に合ったこと
  • 品質で満足してもらえたこと
  • コストが予定よりも低かったこと

ただ、これらの基準を全て計画通りに満たすのは、相当難しいですよね。
いや、むしろ、そもそも不可能ではないか?
…こんな疑問を持たれる方も少なくないかと思います。

今回は、そんな疑問に答えていくべく、『予定通り進まないプロジェクトの進め方』をご紹介します。

 

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(画像をクリックすると、PDFが開きます)

  • プロジェクトとは、「未知との戦いの連続」を意味する。
  • プロジェクトの基本原則とは、「プロジェクトは、そもそもうまくいかないようにできている」ということ。要因として、1)やったことのない仕事の勝利条件を事前に決めることはできない点、2)打った施策が想定を超えた結果をもたらす点、3)施策が制約条件や勝利条件を変え得る点、の3つが挙げられる。
  • では、うまくいかないようにできているプロジェクトを、成功に導く手法とは何か?答えは「プロジェクト譜」である。
    プロジェクト譜を作り、局面の変化に応じて、何度も書き換えることによって、プロジェクトがグッと成功に近づく。
  • プロジェクト譜は、「勝利条件」「中間目的」「施策」「廟算八要素」「事象」といった要素から成り立っている。
    プロジェクトの進捗に合わせて、これらの要素を編集していく力が重要。

いかがでしたでしょうか?

システム開発だけでなく、社内の「〇〇プロジェクト」のような場面でも使用できそうなツールですよね。

プロジェクトマネジメントと聞くと、「PMBOK」やら「ガントチャート」やら、小難しいキーワードが思い浮かびがちです。

ですが、そんな小難しいツールを使わずとも、本書で紹介した「プロジェクト譜」だけでも、極論プロジェクトは成功し得るのだと思います。

改めてプロジェクトの原点に立ち返ることのできる、良書だと思います。

学び

「プロジェクトは予定通りいかないもの」だと共通認識を持つことがポイント

プロジェクトが失敗する主要因の一つとして、「発注側との認識のズレ」が挙げられます。

もちろん、要求・要件・仕様を話し合っている最に、認識のズレが発生するのは、致し方ないと思います。

むしろ、話し合いの中で、認識のズレを少しずつ埋めていくステップこそが大事になってきます。

 

しかし、「プロジェクトは予定通りいかないもの」といった根っこの部分で、認識のズレが生じると、どうなるでしょうか?

発注側は「期限は絶対にズらしてはダメだ、何とかしろ」と言い張るでしょうし、受注側も「いや、無理なものは無理だから。だって、事前にこんなこと、わかるわけないじゃん」と言い張って、平行線をたどる一方です。

  • 予想外の課題は発生し得るもの
  • 勝利条件は変わり得るもの
  • 納期は変わり得るもの

…受注側と発注側双方の間で、以上の前提を、じっくり時間をかけて揃えておくことこそ、プロジェクトの成功の秘訣、少なくとも、炎上を防ぐ秘訣だといえます。

受注側と発注側のどちらに回っても、注意したいポイントです。

明日から取れるアクション1つ

  • 現在関わっているプロジェクトを1つ取り上げて、プロジェクト譜に書いてみる

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

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