この本は、「自分が文章を書く上でのポリシーを明確にできる本」です。
まず、私に1秒で刺さった方法が2点。
- 保険をかけない(51ページ)
- 削ろう(117ページ)
この2点は、「自分が文章を書く上でポリシーにしたいな」と思えました。
次に、何度読んでも私に刺さらなかった方法が2点。
- 構成より、書きたいところから書こう(53ページ)
- 接続詞がなくてもわかるように書こう(141ページ)
この2点には、反対です。
ただ、いい意味で「自分が文章を書く上でのポリシー」が明確になりました。
私に1秒で刺さった方法
保険をかけない。削ろう。
「しなくていいこと」を言うのは、大切な人への思い切った判断です。(52ページ)
特にこの一文は刺さりました。
「減点方式」で育ってきたからこそ、「何か抜けていると不味い」という不安がよぎることが多いです。
だからこそ、〇〇という方法100個、みたいに書いてしまいたくなります。
しかし、読み手にとっては「これだけやれば、大丈夫だよ」と言ってもらった方が何倍も助かるはず。
なので、書き手としては、怖くても、「しなくていいこと」を思い切ってクリアに示すことが大事になってきます。
では、どうやって「削る部分」を判断するのでしょう?
このポイントは、実はあまり、本書では触れられていません。
なので、自分なりに発見した方法をご紹介します。
ずばり、削るときに、
- 仮にこの一文が無かったとすると、文章全体が成り立たなくなるのか?
というポイントだけを意識してみると、だいぶ削ることができました。
何度読んでも私に刺さらなかった方法
構成より、書きたいところから書こう。
構成を考えると、熱が冷める。(53ページ)
この一文を見た瞬間に、「あ、私には合わないな」と思いました。
なぜならば、このブログを書いていて一番楽しいのは、「構成」と向き合っているときだからです。
「どういう構成で書けば、ビジネス書の魅力が伝わるか」
「どういう切り口で、本書の構成を、ペライチにまとめるか」
…こういうことを楽しみに日々ブログを書いているので、「構成より、書きたいところから書こう」という筆者の考えが、理解はできますが、納得はできなかったのです。
逆に言うと、潜在的に感じていた自分にとってのポリシーを、顕在化することができました。
今回は、本書に書いてあったことを真似して、「構成より、書きたいところ」から始めてみましたが、楽しんで書けないことがわかったので、今回限りにします。
接続詞がなくてもわかるように書こう。
筋道の通った文章には、接続詞はいらない。(141ページ)
この一文も、どうにも納得ができませんでした。
なぜならば、ビジネス書の「構成や論理そのものの魅力」を余さずに伝えようとすると、接続詞こそがカギとなるからです。
例えば、接続詞が無い文章を思い浮かべると、「これは順序関係なの?」「それとも並列関係なの?」と、読み手が迷子になってしまいます。
「例えば」と書いていないと、「例え話なのかどうか」も迷いますよね。
逆に言えば、本書に対してこうした「モヤモヤ」を感じたからこそ、
「自分は接続詞にこだわっているんだ」と気づくことができました。
まとめ
この本は、一言でいうと「劇薬」です。
自分に合った「刺さる方法」を身につけることができれば、劇的に文章が改善される可能性を持っています。
一方で、自分に合わない方法を無理やり真似しようとすると、文章を書くのが苦しくなります。
今回は「私」という読者に向けて書いたつもりになって、「この本を通して学ぶべきこと」を書いてみました。