この本で解ける疑問は?
- ひらめきは才能ではなくスキル…って本当?
- どうすれば「論理的に」ひらめくことができるの?
『ひらめきはスキルである』って?
「ロジカルシンキングは後天的に鍛えられるけど、ひらめきはぶっちゃけ才能じゃね」
本書『ひらめきはスキルである』を読む前は、そのように考えていました。
しかし、本書を読み進めるうちに、「ああ、ひらめきを生み出すプロセスは、こうも論理的なのか」と気づかされました。
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- ひらめきを生み出すためには「情報をインプットする」「ひらめきの素材を集める・増やす」「思考のデータベースを作る」「ひらめきを仕事に使う」というステップを踏むとよい。
- 情報をインプットするためには、「学びを結果に変える、読書法」「うまくいっている人・モノから吸収する」の2つの方法がある。
- 特に、読書による学びを結果に変えるためには「A4マトリクス・ノート術」を用いるとよい。
A4マトリクス・ノート術では、以下の4つのことをフレームに整理して記載する。
①実行すること:実行へのタイムラグを極力ゼロに近づける
②思いついたこと:「思いついたこと」があったときは立ち止まって思考投入する
③衝撃を受けたこと:1つだけでもいいので「実行すること」を決める
④その他、重要なこと:情報が必要なときに取り出せるようにしておけばOK - 次に、ひらめきの素材を集めるためには、答えよりも問いを増やすことを意識するとよい。また、日ごろの顧客体験から気づきを得たり、常識を疑うためのメソッドを身につけておくとよい。
- ひらめきの素材が集まったら、思考のデータベースにメモしていく。メモする際は、一定のルールに従って記載しておくことで、「使えるデータベース」を作ることができる。
- 最後は、ひらめきを仕事に活用するためのコツも押さえておく必要がある。
いかがでしたでしょうか。
個人的には、この本は『アイデアのつくり方』を詳細化してくれている印象を受けました。
一見再現性がないように思える「ひらめき」を「スキル」だと言い切る筆者の力量には頭が上がりませんね。
またしても、本当に素晴らしい本と出会うことができました。
学び
一晩だけで一気に進めずに、ちゃんと「寝かせる」こと
現在、働きながら大学院に通ってMBAを学んでいます。
MBAでは、予習段階でケースと呼ばれる事例を読み込み、自分なりの解を整理して、クラスディスカッションに臨みます。
そのときに、実際にやってみて「お、これは自分にとっての必勝パターンだ」と思えるノウハウを発見しました。
- 予習は最低でも、授業当日の1週間前までに着手する。まず、ケースなどの資料を3周読み込む。1週目は10分くらいでナナメ読み。2週目以降はじっくり読む。
- 紙に書き出して、資料の内容を構造化してみる。
- いったん考えるのをやめて3日くらい寝かせる。寝かせている間は別のことに集中する。
- サウナで整えているときや、朝シャワーを浴びているときに、ふとアイデアが降りてくる。
- 予習をすぐさま再開して、トップスピードでアウトプットを作り上げる。
…とこんな感じです。
1週間あれば、自分でもびっくりするくらい考えが整理されます。
1週間前には持っていなかった視点で、物事が捉えられていることもあります。
まだまだアウトプットにムラがありますが、少しずつ「ひらめきはスキルだな」と思えるようになってきました。
また新しい方法を見つけたら、共有させていただきます。