この本で解ける疑問は?
- そもそもマーケティングって何?本質的に答えると?
- 戦略思考をマーケティング思考に当てはめる…ってどういうこと?
- 4Pやらいろんなフレームワークがあるけど、「いつ、何の目的」で使えばいいの?
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』って?
今回は「マーケティング」シリーズです。
最近取り上げているマーケティング本の傾向で、すでにお察しの方もいるかと思いますが…
実は「P&G出身者の本」を集中的に読んでいます。
マーケティングの総本山といったら、やっぱりP&Gだと思うんですよね。
何人ものP&G出身者が、別々の業界や企業で、突出した結果を出している。
きっと、P&Gで徹底されている「勝ちパターン」があるに違いない。
…そう考えて不自然じゃないでしょう。
だとすると、やることは一つ。
「P&G出身者が書いた本を読み漁り、共通の勝ちパターンを盗む」
今回は、USJをマーケティングの力でV字回復させた森岡 毅さんの本に迫ってみます。
- USJを劇的に変えた、たった1つの考え方。それは「消費者視点」。
「ゲストが本当に喜ぶもの」と「ゲストが喜ぶだろうと作る側が思っているもの」は必ずしも一致しない。USJは、消費者理解のプロ=マーケターを起点に、「作ったものを売る会社」から「売れるものを作る会社」へと変革した。 - 「マーケティング=売れるようにすること=売れる仕組みをつくること」である。①消費者の頭を制する、②店頭を制する、③商品の使用体験を制する、の3点を揃えることで、売れる仕組みをつくることができる。
- 売れる仕組みを形づくる思考が、「マーケティング思考」である。戦略思考の型を応用し、「戦況分析→目的→WHO→WHAT→HOW」の順番で考えていく。
…とまあ、無理やりサマってみましたが、要約だと、超良書の魅力を100%皆さんに伝えるのは難しいですね。
この本の本当にすごいところは、「実際の生ナマしい事例を、そのまま語っていること」「マーケターとしてのキャリア論が切れ味よく述べられていること」の2点だと思うんです。
どうしても、この辺の「現場感」を伝える手段として、要約には限界があると気づかされました。
「どうすれば、もっと、ビジネス書の魅力を、現場感も踏まえて、サクッと伝えられるか?」…この問いと向き合ってみます。
学び
本書を読んでいくうちに、次の学びを得ることができました。
「似た本メソッド」
今回、「P&G出身者が書いたマーケティングの本」を立て続けに3冊読んでみました。
それら3冊に共通して書かれていた要素を、私は次のように理解しています。
- 顧客視点に立ち、N1(1対1)レベルで、顧客の個別具体的な行動や深層心理の理解を行う。「全員にとって良いもの」は作らない。
- 戦略とは、「目的達成に向けた、資源配分の選択」である。
マーケティングも、この原理原則に則って行うことで、勝率が劇的に向上する。
こんなことが理解できると、次のようなメリットがあります。
- 1冊読んだときよりも、方法論を深く理解したうえで、実践で使える。
- 共通要素として「戦略」の話が出ていたから、次は「戦略」について学びを深めよう。…こんなアクションが取れる。
この「似た本メソッド」は、色々な分野にも応用できると思います。
例えば、「ロジカルシンキング」。
これは、言わずもがな、マッキンゼーやBCGといったコンサルティングファームの右に出るものはいません。
先ほどと同様に、「コンサル出身者が書いたロジカルシンキングの本」を3冊くらい読めば、「ロジカルシンキングの本質的な学び」も抽出することができます。
次は「戦略」ブームに入ろうと思います。
※P&G出身者が書いたマーケティングの本。残り2冊の書評・要約はこちらをご覧ください。
明日から取れるアクション1つ
- 「戦略」を語った本をピックアップして、試しに1冊買ってみる