この本で解ける疑問は?
- 超一流になるのは才能か努力か?
- ただひたすらに努力すればいいわけではない…ではどうすれば?
https://www.amazon.co.jp/dp/4163904956
『超一流になるのは才能か努力か?』って?
誰もが気にしているこの永遠の問いに、この本はクリアな解を与えてくれます。
先に本書の結論をお伝えしますと…
超一流になるためには、才能ではなく努力が大事です。
スポーツも勉強も仕事も、原則として「努力」が重要なファクターであると。
これには半分納得できますが、半分納得できない側面があります。
なぜならば、私たちは「努力は必ずしも報われない」という真実を知っているからです。
「超一流になるためには、才能ではなく努力が重要」
「でも、努力は必ずしも報われない」
このある種の矛盾に対して、本書はどのような示唆を我々に与えてくれるのか…見ていきたいと思います。
(画像をクリックすると、PDFが開きます)
- 超一流になるためには、才能ではなく努力が重要。ただし、努力には「正しい努力」と「正しくない努力」が存在する。この「正しい努力」が、本書でいう「限界的努力」である。これは、次の3つの特徴を有している。
★コンフォートゾーンの外側で努力すること
★自分が具体的にどうやっている、弱点がどこか、どうすれば上達できるかに意識を集中しながら何度も練習を繰り返すこと
★原理原則の特定や体系化を意識しながら努力すること - この「限界的努力」には10個の鉄則が存在する。
①自分の能力を少しだけ超える負荷をかけ続ける
②「これで十分」の範囲にとどまっていると、一度身につけたスキルは落ちていく
③グループではなく、一人で没頭する時間を確保する
④自分の弱点を特定し、それを克服するための課題を徹底的に繰り返す
⑤練習を「楽しい」と感じていては、トッププレイヤーにはなれない
⑥これ以上集中できないと思った時点で練習や勉強はうちきる
⑦上達が頭打ちになったときは、取り組むメニューを少しだけ変えてみる
⑧即座にフィードバックを得ることで、学習の速度は劇的に上がる
⑨オンの時間とオフの時間をはっきり分け、一日のスケジュールを組む
⑩どんな能力も生まれつきの才能ではなく、学習の質と量で決まる
いかがでしたでしょうか。
シンプルでかつ具体的な鉄則が提示されていますね。
一方で「当たり前でしょ」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ですが、「この10個の鉄則を全て守れている人」はほとんどいないのではないでしょうか?
裏を返せば、この「当たり前」を漏れなく毎日継続している人だけが、数少ない超一流になれるのかもしれませんね。
この本の魅力でもあり、残酷だと思うポイントは「才能がないからダメだ」という逃げ道を断ち切っている点です。
これは非常に心にグサッときますね。
久しぶりに心を揺さぶられる一冊と出会うことができました。
学び
「才能vs努力」は永遠に決着がつかないテーマ
先ほど「才能よりも努力」というメッセージを伝えてきました。
しかし、この「才能vs努力」については、本当に様々な意見がありますよね。
例えば『言ってはいけない残酷すぎる真実』では、「知能の違いの7~8割は遺伝で説明できる」などの主張がされています。
これはこれで、実際に読んでみると、説得力があるデータと共に語られています。
【1枚でわかる】『言ってはいけない 残酷すぎる真実』橘 玲 - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
「才能vs努力」
このテーマって、おそらく何百年も前から、私たちよりも数千倍頭のいい人たちが喧々諤々と議論してきているはずですよね。
それなのに、未だに決着がついていない。
他人に答えを求めても、正解はわからない、ということがわかりますね。
ではどうするか?
ありきたりですが、「才能vs努力」について、自分なりの考えを持っておくしかないのでしょうね。
例えば私は次のような捉え方をしています。
- 才能が絶対だとは思わない。才能"よりも"努力が大事なのはその通り。
- しかし、言うて「才能:努力=6:4」くらいの比率だとは思う。どんなに努力しても、勝てないときは勝てない。
- でも、「どんなに努力しても勝てない才能の壁」があるからこそ、人は方向転換できる。「才能がなかった」と割り切って、別のテーマに切り替える…これが人生にとって思わぬ転機になることもある。
…と、これも持論に過ぎませんが(笑)
大事なのは、色々な意見に触れながら「持論」を育てることではないでしょうか。
改めて「持論を持つ大切さ」に気づかされた1日でした。