この本で解ける疑問は?
- 個人として独立するために必要なことは?
- リーダーとして必要な心構えは?
- 会社立ち上げ期や衰退期に、経営者が留意すべきポイントとは?
『論語と算盤と私』って?
「一身独立して一国独立す」
福沢諭吉の有名な言葉ですね。
会社がいつ傾いてもおかしくない今だからこそ、改めて「会社を飛び越えて渡り歩くには、何が必要か?」を考えるタイミングなのかもしれませんね。
そんな危機感から手に取ったのが本書『論語と算盤と私』でした。
今回は「個人の独立」をテーマに、本を紹介していきます。
筆者の朝倉さんは、個人の「独立」について次のように述べています。
現代に生きるわれわれが独立自尊を保ち、多義的でフィクショナルな会社と向き合っていくためには、独自に「経営観」とでも呼ぶべき視座を培っていかなければならないように思うのです。(ivページ)
この「経営観」が本書のキーメッセージに繋がってきそうですね。
果たして、朝倉さんのいう「経営観」とは何なのか?
そんな問いから、本書の魅力を語っていきます。
今回は、そもそも目次が次のような構成でした。
第1章:職業としての経営者とリーダーシップ
第2章:集団・起業が陥る自己矛盾
第3章:起業・スタートアップの環境変化
第4章:成熟・衰退期を迎えた企業の処方箋
第5章:既存企業のイノベーションに対する渇望
第6章:資本市場に翻弄されないために
第7章:個として独立するための原則と心意気
あくまで私自身が理解しやすいように、上記の「ペライチ」のように整理していますので、もしかすると違和感を持たれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
体系立てて整理するのは難しいのですが、1センテンスごとに視座の高さと思考の付加さを感じる本でしたので、じっくり繰り返し読むことをお勧めします。
中卒で渡米して騎馬を学び、東大に入り、マッキンゼーという戦略コンサルからミクシィを渡り歩いてこられた中で培われた「経営観」に触れることができる貴重な本です。
経営者はもちろん、これから創業や、今いる会社で変革を起こしたい方、若い人まで、全員に読んでほしい一冊です。
学び
必ず「代替案」を持っておく
「そこなの?」と思われる方が大半かと思いますが、
個人的に一番心に残った経営観は「失敗を前提に代替案を持つ」。
この経営観に共感した理由を考えてみると、次の2つが思い浮かびました。
第一に、そもそも私自身、経営者の経験もなければ、社会人の経験も浅いからです。
例えば、スタートアップ期の資金調達の話などは、非常に興味深い一方で、どうしても「自分事」として捉えにくい部分があります。
第二に、私の性格だと思います。資質ともいえます。
自分の資質を探り当てるツール「ストレングス・ファインダー」をご存知でしょうか?
このツールを使うと、人間が持ちうる32の資質の中から、上位5つの資質を特定することができます。
我々は、この上位5つの資質を、無意識のうちに使いこなしている…らしいです。
私の場合は、次のような結果が出ました。
この2番目の資質「戦略性」は、「目的に向かうための選択肢を、常に何パターンも考えておく」といった、思考のクセのようなものですね。
この思考のクセがあるが故に、「選択肢」や「代替案」を常々持っておくことは当たり前だと思っていたわけです。
そんな理由で、数ある経営観の中で「失敗を前提に代替案を持つ」に惹かれたのだと思います。
逆に、
「後がない。何とか気合で乗り切ろう」
「自ら退路を絶て」
…こういったフレーズに対して、抵抗感を抱いてしまうのは、おそらく「戦略性」のせいだと思います。
常に最悪を想定し、退路を確保しておく。
こんなことを、今のうちに習慣化しておこうかと思います。
明日から取れるアクション1つ
- このブログを誰も見に来なくなった時の代替案を考える