この本で解ける疑問は?
- 「文章が長いし、何を言いたいかわからない問題」を解決するにはどうすればよい?
- 文章を短くするための「要約」のコツは?
https://www.amazon.co.jp/dp/4761273240
『短くても伝わる文章のコツ』って?
「我流の文章を一度プロの視点で見直したい」
そんな気持ちから手に取った本が、『短くても伝わる文章のコツ』です。
博報堂スピーチライターが語る「短くて、相手を動かす文章」。必見です。
(画像をクリックすると、PDFが開きます)
- 短くても伝わる文章の一番の鍵は「要約力」にある。
- まずは、「本や書類にラインを引くときは、1ページに1か所だけ」の原則を守る。
ラインを引かなくてよいページがあるのはOK。ただし、複数ラインを引くページがあるのはNG。必ず、1ページ1ラインだけ引いて、重要でない情報を捨てまくる。 - 次に、ラインを引いた中から「重要な3つ」を選ぶ。
- 重要な3つの中から、「ベストワン」を選ぶ
- ベストワンを「40字」で要約する。
- 一番伝えたいメッセージが要約できたら、次は文章の「骨格」を作る。
- 文章の方向を示すために「接続詞」を使う。
その際、「~ですが、~ますが」などの"が"を使ってはならない。
その代わりに、「たしかに~。しかし~」などの定型文を覚えておく。 - 指定された文字数の倍の長さを書いてから削ると、文章がよくクリアになる。例えば、800字の文章を書く際は、まず1600字書いた後に、800字に削る。削る際には、「なくても通じる接続詞」や「無意識のうちにつけている主語」を外すとよい。
- 文章の書きだしは「4W(いつ、どこで、だれが、何を)+早い話が」でまとめる。「早い話が~」から文章を始めると、自然と結論から書けるようになる。
- 相手本位で、相手が知りたい結論や、相手にとってのメリットから先に書き出す。自分が伝えたいことはグッと堪えて、後で書く。
いかがでしたでしょうか。
文章の「基本の"き"」が学べる良書ですよね。
今まで読んだ文章力の本の中で、最もわかりやすくシンプルな本でした。
大概の文章力の本は、コツを50個とか並べているだけのものが多く、「結局どれが大事なのか」がわかりにくいです。
本書を読むと、「どれが幹で、どれが枝葉か」がハッキリします。
改めてこのタイミングで、本書と出会えて良かったです。
学び
(くどいですが)「要約とは、要点を約すること」
本書を読んで確信しました。
やはり「要約の肝は、要点である」と。
本書の「はじめに」にも次のように書かれているんですよね。
スピーチ上手の小泉進次郎さんは、自らのスピーチを「枝葉を切って、幹を語る」と言っています。「幹」はまさに「要点」の部分です。
さらに小泉さんは、「政界の綾小路きみまろ」と呼ばれるほど、人の心をつかみ、揺さぶる力があります。「要点を面白く語る」、ひとつの理想形です。(8ページ)
筆者がいかに「要点」を大事にされているかが、よくわかりますね。
事実、「要点の抜き出し方」について、1章を割いて説明しているほどです。
「文章を短くすること」に囚われず、まずは「要点を確実に掴むこと」から始めていく必要がありますね。
本書で習った「1ページ・1ライン法」、早速実践してみようかと思います。
僕なりにまとめてみた「要約の手法」を語った記事も、ブラッシュアップしてみます。