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先日『ここ最近50冊読んでみて断トツでオススメしたい本3選』という記事で、オススメ本をご紹介しました。
4-8月の5か月間で、約50冊のビジネス書を記事にしてきたわけですが…
実は50冊紹介するまで、だいたい200冊の本を立ち読みしたり、図書館で借りて読んだりしています。
「良書だから紹介しよう」と思える本は、4冊に1冊の割合でしか出会えません。
それくらい、良書に出会うこと自体が難しいわけですから、よくわからない本を読んで時間を無駄にしないためにも、最低限「ビジネス書の良し悪しを測るモノサシ」が必要です。
そこで今回は「ビジネス書の良し悪しを見抜く2つの軸とは?」というテーマで語ってみます。
「わかりやすさ×深さ」で考える
結論からいうと、ビジネス書の良し悪しは「わかりやすさ×深さ」で決まります。
例えば、
- 学術的な本は、「深い×わかりにくい本」
- 入門本は、「浅い×わかりやすい本」
- 話しにならない本=落書きは、「浅い×わかりにくい本」
…といえますね。
この「深い×わかりやすい本」が良書に該当します。
では、「わかりやすさ」や「深さ」はどうやって判断すればよいのでしょうか。
わかりやすさ=読み手が「分けて」理解しやすいか
わかるとは、「分かる」と書きます。
この「分かる」は「分ける」を意味します。
ということは、「わかりやすさ」とは、読み手にとって「分けやすいか」を意味するのではないでしょうか?
では、「分けやすい状態」を具体的にイメージしてみたいと思います。
下図をご覧ください。
例えば、テーマとして「コミュニケーション」という言葉を想像してみてください。
「コミュニケーション」と聞くと、色々なキーワードが浮かぶかと思います。
ただ、色々なキーワードが浮かぶ一方で、いまいち、コミュニケーションの全体像がよくわからない方も少なくないと思います。
そんな方々が、ビジネス書を読むことで、スッキリ「分けて」理解できるのであれば、それは「良書」といえるのではないでしょうか。
人は、物事を「分けて」理解します。
ビジネス書を読む前は、「コミュニケーションとは、ああで、こうで、うーん…で、何が一番重要なんだっけ…」と混乱している状態だと思います。
そんな読者が、ビジネス書を読んだ後は、「コミュニケーションは、言語か非言語×インプットかアウトプットの2軸で整理できるんだ」と理解できるのであれば、そのビジネス書は十分役割を果たしたといえます。
では、「わかりやすさ=分けやすさ」を測るには、具体的にどのようなチェックリストがあるのでしょうか?
私は、ビジネス書を数多く読んでいく中で、次のチェックリストを気にするようになりました。
例えば、目次を見た時点で、「Why(目的・意義)→What(主張)→How(具体的な手法)」が掴めるのであれば、良書と言えるでしょう。
私も、目次を見つめながら、どんな構造で「ペライチ」に整理するかを決めています。
本は読んだ後が勝負!ビジネス書を紙1枚に-ペライチ3選- - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
深さ=なぜの掘り下げ度×(立体感+現実感+安心感)
本の内容の「深さ」は、大きく2つの要素で構成されていると思います。
1つ目が、「なぜの掘り下げ度」です。言い換えると、「Why So?」を繰り返した数といえるかもしれません。
イメージとしては、次の図をご覧ください。
この「Why So?」を何度も繰り返されている本ほど、思考投入されている深い本といえるでしょう。
トヨタの有名な「なぜ?を5回繰り返せ」という文化も、思考の深さを追求したが故のものなのでしょう。
では、「なぜ?をひたすら繰り返せばいいのか?」というと、そうではありません。
ここで重要になるのが「立体感+現実感+安心感」です。
これは、ビジネス書を読む進める中で、次の感想を抱けるかどうかがカギです。
- 立体感:イメージできる
- 現実感:実現できそう
- 安心感:やってみたい、自分でもやれそう
これらの「立体感+現実感+安心感」を感じれるようであれば、そのビジネス書は「内容が深い本」といえるでしょう。
ちなみに、この「立体感+現実感+安心感」の追求方法を知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
え、まだロジカルシンキングで消耗してるの?『右脳思考』内田 和成 - BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで
ビジネス書を選ぶ上で、本の内容の深さを測定する場合は、次のチェックリストに則って見てみてもよいかもしれません。
まとめ
ここまで、ビジネス書の良し悪しは、「わかりやすさ×深さ」で決まると述べてきました。
具体的には、次のチェックリストを用いながら、ビジネス書のわかりやすさや深さを厳しくチェックすると、駄本に出会うことも少なくなり、読書の時間がより充実するかと思います。
もし、「ビジネス書の読み方」も知りたい方は、こちらをご覧ください。
また、自分にあった「読書術」を知りたい方は、是非こちらもご覧いただければと思います。