マインドセット マインドフルネス

【要約・書評】『書く瞑想』たったの15分で脳内が整う

「これからは、マインドフルネス・瞑想が大切になってくる」

こんな記載を読むたび、「よし、今度こそ、マインドフルネスを習慣化しよう」と思ってスタートするも、毎回三日坊主で終わってしまいます。

というのも、何もせずにじっとしておくのが、とにかく苦手なんですよね。

だから「もう自分には瞑想とかマインドフルネスなんて無理なんだな」と諦めていました。


ところが、最近本屋さんで『書く瞑想』という本を発見しました。

「1日15分、紙に書き出すと、頭と心が整理される」

本の帯に書いてあるこのメッセージにハッとさせられました。


そもそも、瞑想やマインドフルネスの目的は、「ストレスや感情を客観視してコントロールすること」です。

この目的さえ達成できるのであれば、目をつむって呼吸を整えようが、紙に書き殴ろうが、手段はどうでもいいわけです。

私みたいに、何もせずに数分間じっとしておくのが苦手な人間は、「じっとしなくていい瞑想=紙に書き殴る瞑想」をやったほうが、目的を楽に達成できる。

そんな理由から、今回は『書く瞑想』を読んでみました。

『書く瞑想』には3つのステップがある

本書を読んでみると、どうやら『書く瞑想』には3つのステップがあるそうです。

私の理解も交えながら書いてみた読書メモを、こちらに貼っておきます。

STEP1「書く瞑想」

最初のステップは、本書のタイトルにもなっている「書く瞑想」です。

1日15分、自分の感情を紙に書き出す習慣を持つ。

これが、基本中の基本中の基本になってきます。


「書く瞑想」は、大きく「放電日記」と「充電日記」に分けられます。

  • 放電日記は、「1日のなかで、自分の感情やエネルギーを下げたものは何か?」を書き出す
  • 充電日記は、「1日のなかで、自分の感情やエネルギーを上げたものは何か?」を書き出す

この2つを、とにかく箇条書きで15分以内に書き出してみる。

メモは誰かに見せるものではないから、支離滅裂でもいいので、思いついた順番に書いていく。

そうすると、以下の効果を実感できるようになるそうです。

  • 自分の感情をコントロールしやすくなる
  • 雑念を消すことができる
  • 困っていることについて、解決の糸口が見える

1日15分でこれらの効果を得られるのであれば、やらない理由がありませんね。

Youtubeを見るのを1本分我慢して、「書く瞑想」の時間にあてる。

これだけで、人生が見違えるほどよくなる。

くどいですが、やっぱり「やらない理由」が見当たりませんね。

STEP2「書く片づけ」

2つ目のステップは「書く片づけ」です。

月1回、これまで書いてきたメモを見返しながら、自分の思考・価値観・やりたいこと・アクションプランを整理していく。

そのためのフレームワークが5つ紹介されています。

  1. インパクト図
  2. 価値観マップ
  3. 理想のビジョンシート
  4. 行動プラン
  5. 習慣化プラン

各フレームワークの説明は本書を読んでいただければと思いますが、

「なぜこのフレームワークが効果的なのか?」

「どうやってフレームワークに記載していけばよいか?」

などが、実際の記載例と一緒に解説されています。


個人的には「インパクト図」を書いてみたときに一番感動しました。

この図を書くだけで、「自分は最近、どんな感情に支配されているか?」が一目でわかるようになったからです。

毎日15分書いていた「書く瞑想」のメモ帳が、知らず知らずのうちに「インパクト図」のネタになっていた・・・このことに気付いたときは、勝手に一人で感動してしまいました。

たぶん、何を言っているか全然わからないですよね、すみません(笑)

もし気になる方がいらっしゃれば、ぜひ本書を読んでみてください。

STEP3「書く習慣」

最後、3つ目のステップが「書く習慣」です。

ここでは、3ヶ月に1回書いていく「GPS振り返り」という手法が紹介されていました。

  • Good:この3ヶ月で上手くいったことは何か?
  • Problem:この3ヶ月で上手くいかなかったこと・困ったことは何か?
  • Solution:どうすれば解決できそうか?

この3つを箇条書きでメモしながら、振り返っていきます。


この「GPS振り返り」は、振り返り手法として、非常に効果的だと思います。

というのも、最強の振り返り手法として有名な「KPT法」と、考え方や思想が一緒だからです。

KPT法とは、以下の3つを振り返る手法です。

  • Keep:良かった点・これからも続けたい点は何か?
  • Problem:上手くいかなかったこと・困ったことは何か?
  • Try:以上を踏まえ、次はどんなことに挑戦したいか?

さっきの「GPS振り返り」と大枠は一緒ですね。

このKPT法がとにかく使い勝手がいいんですよ。

「何について、どう振り返りをすればよいか?」が一目瞭然ですし、

一人で振り返るとき、上司との1on1のときなど、いろんな場面で活用できます。

私も、今年から本格的に「書く瞑想」をスタート

「日記を書き続けてもう3年以上たつけど、めちゃくちゃオススメだよ」と教えてくれた友人の影響もあって、

わたしも今年から日記を書き始めました。

ただ、一人で始めるのも心細いので、妻と一緒に始めてみました。

日記帳は1時間くらい文具店を物色しまして、「高橋 手帳 2022年 A5 ウィークリー ニューダイアリー 紺 No.85」を購入。

この日記帳にした理由は、以下の通りです。

  • 幅15.4×高さ21.6cmと大きくて書きやすい(基本持ち運びはせず、家に置いておくから、大きめでOKかなと)
  • ムダなページが少ない、薄めの日記帳
  • 1週間分の日記欄が見開きになっている(↓の画像の感じ)

そして、日記を書くときは、今回紹介した『書く瞑想』の方法論を活用。

今のところ、良い感じで継続できています(といっても、まだ1ヶ月も経ってないんですけどね)。

この調子で、今年1年、心と頭を整えていければと思います。

  • この記事を書いた人

Yusuke Motoyama

外資系コンサルティング会社を経て、経営大学院に勤務。年間300冊読むなかで、絶対にオススメできる本だけを厳選して紹介します。著書『投資としての読書』。 Books&Apps(https://blog.tinect.jp/)にもたまに寄稿しています。Amazonアソシエイトプログラム参加中。 執筆など仕事のご依頼は、問い合わせフォームにてご連絡ください。

-マインドセット, マインドフルネス

© 2024 BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで